第67回喫茶Iの廃墟
(沖縄県)
店主は行方不明、その妻も飛び降り自殺を遂げ、
今では草木の生い茂る廃墟と化した喫茶店の跡地・・・・・。
土地の特殊な霊波動が人間の心を狂わせる場所!
メディアが面白おかしく取り上げればそこに多くの野次馬が集まり、負の想念が集積して新たな心霊スポットが形成されていくのです・・・・・。
- 所在地
- 沖縄県宮古島市城辺長間375(宮古島市街から県道194号に入っての道沿い)
- 危険度ランク
- A+ ★★★★★
さしたるいわく因縁もない特定の建物や土地が、いつの間にか心霊スポットにされている──。全国各地にそうした場所があることは、このコーナーで再三お伝えしている通りです。そこで目撃される奇怪な霊体、あるいはラップ音やポルターガイスト現象というのは、不特定多数の人間たちの想念が作り上げた人工霊と呼ばれるもので、これは例えば陰陽道の呪術で駆使される式神(しきがみ)と同類の疑似霊体的な存在です。
今回、取り上げる喫茶店の廃墟も上記の如き経緯の末に心霊スポットとなってしまったケースなのですが、それが建つ土地の霊的磁場の位相が高いが故に少々、厄介な祟り場と化しています。
この廃墟が所在するのは、沖縄県宮古島の市街地から少し外れた付近。喫茶店として営業していた頃の名称そのままに、地元では喫茶Iと呼ばれており、以前から肝試しの目的で不法侵入をする輩が後を絶たない場所でした。さらにその後、TV番組や心霊ビデオで「宮古島の心霊廃墟」として盛んに取り上げられるようなったため、今では地元民のみならず観光客まで押しかける事態になってしまいました。まともなメディアであれば必ず所有者や自治体の許可を取って撮影するはずですが、放送時のテレビ画面には不法侵入まがいの無茶をするタレントの姿や、面白おかしくするための数々の演出やヤラセが映し出されますから、それを真に受けてしまった視聴者が大勢いたということでしょうか。おかげで現場は人工霊の巣窟と化してしまったわけです。
「この店の経営者が突如、謎の失踪を遂げた。その後、経営者の妻も店の階上のベランダから身を投げてしまった」、「建物内部で写真や動画を撮ると、自殺した妻と思われる女の顔が映り込むことがある」、「かつて肝試しをしたグループの1人がそのまま家に帰らず、現在も行方不明」、「訪れた直後から悪夢にうなされる人が続出。最悪、精神に異常を来す」等など、複数の不穏な噂が独り歩きしているのですが、それよりも私が気になるのは廃墟を含めた土地全体の問題です。付近の地下には霊波動の媒体となる大きな水脈が走り、御嶽(うたき)と呼ばれる琉球文化固有の祭祀場が点在しているのです。そして、そこから発するエネルギーを受ける形で、人間の想念の産物である疑似霊体が悪さをするという悪循環が起きています。
加えて、聖地を荒らす侵入者に対する地霊(土地の精霊や古代の祖先霊)の怒りもひしひしと感じます。「精神に異常を来す者もいるという」という噂は、あながち嘘ではありません・・・・・。