第47回SSS
(沖縄県)
S字カーブを3度曲がった先にある沖縄・恩納村の一画。路上脇に停めた車を降り、亜熱帯林の茂みを縫って続く小道を行くと、そこにはユタの拝所として知られる神秘の空間が広がっている。
信仰の心も持たず、そこへ無遠慮に踏み込む輩には、恐ろしい天罰が待ち構えていると言われているが…。
今回は沖縄本島の最恐心霊スポットとして知られる「SSS(エスエスエス)」を紹介します。遊び半分でこの場所を訪れて以来、謎の心身不調と悪夢に悩まされている人物からの依頼を受け、お馴染みの女性霊能者が撮影動画を基に遠隔霊視。すると、ユタの聖地にまつわる意外な真相が浮かび上がり…?!
- 所在地
- 沖縄県国頭郡恩納村冨着595−3
- 危険度ランク
- A ★★★★☆
沖縄にかなり危ない心霊スポットがあるという噂は、以前から宜保鑑定事務所にも寄せられており、知っていました。元々はユタの遙拝所として知られている場所で、地元の若者や観光客が肝試しに出掛けて、いずれも酷い目に遭ったという話も教えられていたのですが、今まで自分がそこへ行ったことはありませんので、話半分に聞き流していました。しかしつい最近、実際にSSSで祟りに遭ったという人物とコンタクトしたことから、俄然興味が湧いたというわけです。
当人とは、都内の某所でお会いしました。マリンスポーツが趣味の30代男性だったのですが、昨年末、彼が沖縄に滞在した際、現地の知人に連れられてこのSSSに出掛けたところ、翌日から微熱や吐き気などの症状が続き、さらに家へ戻ってからは体調不良に加え、謎の悪夢にも悩まされ続けているとのことでした。
霊視してみると、いずれも血塗れの男女数体の浮遊霊が憑依していることが分かり、急遽その場で除霊を行ったのですが、その時に見えていた霊の姿形を確認してみると、「僕の夢に出てくる連中と同じです!」という答えが返ってきました。その後、彼が現地で撮影したビデオ映像も見せてもらい、今後の参考を兼ねて遠隔検証を試みました。
SSSという呼称は、恩納村冨着という地域を通る国道が、「S字カープを3回描いた先にある場所」という意味だそうです。以前は付近のガードレールに、3つのSを記した看板が貼ってあったとも聞いています。また、道路脇にある入口部のコンクリートの壁には、地元の公民館の管轄地である旨が書かれており、今でも参拝者が来訪していることが見て取れます。
その壁を過ぎて森の茂みの小道を行くと、やがて石塔が建つ空き地のような場所に出ます。これが遙拝所です。画面を通して見ただけで濃い霊気が立ち込めていることが分かり、琉球時代の衣装を着た古い時代の人霊を初め、ユタやノロなどの霊媒の行く末と思われる守護的な霊と様々な自然精霊、そして先の沖縄戦で亡くなったと思われる無念の霊魂などが、半ば融合するような形でひしめき合っている様が確認できました。
すでに何人もの「視える」人が主張していることですが、ここは下世話な心霊スポットなどではなく、侵すべからざる聖地です。不逞(ふてい)の輩が踏み荒らせば、祟りを受けるのは当たり前で、それは霊障というよりもむしろ神罰に近いものです。敬虔な祈りを捧げる以外の目的では、決して訪問してはいけない場所と言えるでしょう。とくに沖縄の地霊と波長が合わない霊感体質者が踏み込むと、尋常ではない祟りを受ける可能性もあります。少なくとも私は訪れたくありません…。