第46回江古田の森公園
(東京都)
一見、何の変哲もない都内の公園施設。しかし、もし霊感の強い者が訪れると、たちまち全身に寒気が走ると言われている、いわくつきの場所。
特に陰の気が強まる夜間には、聞こえぬはずの声が聞こえ、見えないはずの影が目の前を横切ることも…。
東京都中野区にある江古田の森公園は、かつて隔離病棟を有する国立病院の敷地であったこと、また病院の移転に際して標本用臓器の不法投棄という不祥事が起きたことなどから、昼なお陰の気に満ち溢れ、もしも夜間に訪れれば霊を見ることがあると噂されています。果たしてその実態は…。
- 所在地
- 東京都中野区江古田3-14
- 危険度ランク
- B ★★☆☆☆
本コーナー、久しぶりの再開となります。前回、埼玉県の『笛吹峠』を取り上げた後、私的な都合でしばらく休ませていただいておりましたがこの度、宜保鑑定事務所のスタッフさんから打診をいただき、再び書かせていただくことになりました。どうぞ、よろしくお願いいたします。
さて、再始動の初めに取り上げるのは、東京都中野区にある『江古田の森公園』となります。じつはこの近隣に知り合いの女性が住んでおり、常々彼女から「中野界隈で一番有名な心霊スポットだから、もし機会があったら霊視して欲しい」と頼まれていたのです。今回、そのリクエストに応える形で拝見させていただきました。
この場所にはかつて結核患者の療養施設があったのですが、平成時代に入って間もなくそれが移転し、旧来からの公園敷地と併せて、より広い区民施設としてリニューアルオープンしたという経緯を有しています。その間、業者が不要となった人体の臓器標本を敷地内に埋めるという不祥事が起きたため、地元住民に不吉な印象を与えてしまったようです。
現在の園内には子供向けの遊具施設や芝生の広場、自然観察用のビオトープ池などが配置され、福祉センターの建物も隣接していることなどから人の出入りはそれなりに多く、少なくとも昼間は寂しい雰囲気はありません。ただ、「霊感が強い人は必ず何かを感じる」という噂の通り、それなりの気配がある場所であることは確認できました。
結論から言えば、視える人間には視えるが、心霊スポットと呼ぶには少し役不足の場所。あるいは様々な噂が先行し、独り歩きしてしまったために、過度な先入観を持たれてしまったスポットとでも言えば良いでしょうか。そうした不特定多数の先入観は想念の澱みとなって場に集積するので、新たに訪れる者には一種の威圧感として感じられることがあります。この公園に漂う霊気の大半も、病院で亡くなった死者の霊ではなく、そうした生き霊的なエネルギーに由来するものだと思われます。
同公園についてネット検索を掛けてみると、「無許可で園内を撮影することが禁止されている」という話がヒットするのですが、これもまた「心霊写真が撮影されやすいから禁じている」ということではなく、単に区で定められたルールに従ってアナウンスされているだけのようです。隣接する福祉センターには高齢者用の入居施設も併設されているので、プライバシー配慮の目的もあるのでしょう。
ただ、唯一気になったのは、西から北にかけての雑木林のエリアで、ここには一種の霊道的なモノが形成されていました。加えて敷地を取り巻くように流れる江古田川から発する水の波動が霊道を賦活させる形となっているので、あえて気をつけるとすればこの付近ということになります。
この霊道のエネルギー自体は極めて微弱なものに過ぎないので、せいぜい日没後に陰の気が濃くなる程度の影響しかありません。よほど霊感が強い方でない限り、具体的な心霊現象に遭遇することはなさそうです。