第40回旧岩淵水門
(東京都)
水上に浮かぶバラバラの手足、
深夜に公園を徘徊する謎の黒いモヤ!
過去の水死者たちの怨念が
水藻のように絡みついた場所!
今回、霊能者が調査したのは、トンネル、ダムと並んで多い、河川が関わる心霊スポット物件です。東京北区の荒川に建つ旧岩淵水門は、明治時代に建設された歴史的建造物として有名ですが、その河川敷の公園内で霊に遭遇したという話が後を絶ちません。
- 所在地
- 東京都北区志茂5-41-1
- 危険度ランク
- A ★★★★☆
水の気に溢れる所に浮かばれぬ霊あり。これは、このコーナーで私が再三、申し上げてきたことですが、今回ご紹介するいわくつきのスポットも、やはりこの法則に合致しています。東京の北区の荒川に建つ旧岩淵水門、通称、赤水門と言われる場所です。
明治時代、荒川の増水により下町地域が度々、浸水被害を受けたことから、水利を管理するために大規模な水門を建設する計画が立てられました。1916年(大正5年)着工、1924年(大正13年)10月に完成。9m幅のゲート5門から成る巨大建造物となりました。以降、1982年(昭和57年)に新しい岩淵水門が稼働するまで、50年以上の年月に渡って洪水防止の役目を果たしてきました。現在は建築史のモニュメントとして保存され、東京都選定歴史的建造物にも指定されています。
現在、この水門は歩行者専用橋として使われており、河川敷の緑地から川の真ん中にある中之島水門公園へ渡ることができます。鉄骨が朱色に彩られたノスタルジックな景観と共に近隣住人の憩いの場となっているエリアですが、その一方、この地で霊体験をしたという人々が後を絶たず、昭和期の後半くらいから心霊スポットであるという噂が立ち始めました。旧岩淵水門で起きる怪異現象の例は以下の通りです。
- 付近の荒川水面にバラバラになった人の手足と思しき物が浮かび上がる。警察に通報して調べても、それらしい死体は発見されない。
- 水門公園や河川敷のエリアで、霊らしき姿が目撃されている。真っ黒い人影が浮かぶように移動して、瞬く間に消える。目撃談は主に夕刻から深夜。
- 河川敷や水門橋の上にボーッと立つ若い女の姿がある。人が近づくと川に飛び込むが、水音が響かず、水面には波紋も立たない。
かつて荒川で入水自殺をすると、その死体はこの水門付近で堰き止められて発見されるということが多かったそうです。私が霊視した際にも、一見して溺死者と思われる不気味な姿の霊体が多数、散見されました。強い怨念の波動こそ発していないものの、川から来る水の気で常に活性化されているため、たまたま波長が合ってしまうと一時的な憑依を受ける恐れがあります。また川に水蒸気が立ち上がる季節などには、水の粒子をまとって可視化した霊体を目撃するようなこともあると思います。
とくに日没後は陰の気がかなり強まって水門際に滞留し続けるため、そうした時間帯にこの付近を歩くことは決してお勧めできません。殺伐として濁りのある水気の波動なので、敏感な方は身体的、精神的に悪影響を受けるかもしれません。河川敷には水没者を供養するお地蔵様があるのですが、心ない野次馬の悪戯に拠るものか、その首が毀損されて木製の頭部にすげ替えられていた景色が印象的でした。正直、とても嫌な気持ちになりました。