第36回目黒川遊歩道
(東京都)
山の手側から降りてくる霊気が河川の水気とぶつかり、
散策路に沿って独特の霊波動が滞留。
視える人には視える……
また、そうでなくとも、何かを感じられる場所。
今回から数回にわたり、心霊スポットとしては余り知られていない穴場的な場所をいくつか紹介していきます。いずれも、このコーナーの担当霊能者が、主に都内にての除霊等の仕事に関わる過程で偶然、発見した霊の出現ポイントです。
- 所在地
- 東京都目黒区下目黒1-6-18(下目黒交番)脇から階段を降り、品川方面へ至る道筋
- 危険度ランク
- B ★★☆☆☆
今年の初秋、仕事の依頼を受けて東京港区にある事務所へ伺ったのですが、その帰り道に五反田在住の友人と落ち合うことになりました。当初はJRの目黒駅へ出て、そこから電車で五反田駅へと考えたのですが、スマホのマップで確認すると、待ち合わせに指定された場所まで徒歩で行ける距離であることが分かり、ちょうど天候も良かったので散策がてら目黒通りを南下することにしました。その途中で偶然発見した心霊スポットが、今回ご紹介する目黒川遊歩道です。
目黒駅前を過ぎて急勾配の行人坂を下りて行くと、その途中に大円寺というお寺がありました。講談や時代劇などで有名な八百屋お七を供養するお堂がある古刹で、以前から寺名は知っていたのですが、訪れたのはその時が初めてでした。境内にはかなり強い霊気(仏様の気)が漂っていました。山の手側の高台斜面の何処かから、風水でいう地龍のパワーが流れ込んでいるようでした。この寺院に限らず、恵比寿から五反田にかけての斜面一帯は霊的な位相が比較的高く、すぐ先にある目黒雅叙園の敷地も同様の強いエネルギーに包まれています。そしてその波動が降りて滞留しているポイントが、さらにその先で横に伸びる目黒川沿いの遊歩道なのです。川から立ちのぼる水気と高台から降りてくる地気がぶつかり合う形で独特の磁場を形成しています。霊が感知されやすい条件が整っており、多少とも霊感がある人なら、「ここは他の場所と少し雰囲気が違う」と気づくはずです。
実際、私もこの遊歩道の道すがら数体の霊を目撃しました。いずれも人霊で、江戸時代頃と思われる和服を着た男女だったのですが、怨霊や地縛霊などの邪霊の類ではなく、過去の残留思念が水気のパワーを得て人間の形を取っている存在であることが分かりました。ちょうど夕暮れ時に差し掛かった頃で、勤め帰りのサラリーマンやOLなどが坂付近の道筋を大勢行き来していたのですが、その人影を縫うようにちょんまげや結い髪姿の霊体がフワフワと浮かんでいる光景は、何となく奇妙でユーモラスでした。
帰宅後、この遊歩道に関する霊の目撃情報を調べてみたのですが、とくに心霊スポットとして有名な場所ではないようでした。ただし、少し気になる話も耳にしました。それによれば、昔は目黒川の上流域で水の事故や身投げなどがあると、目黒から品川にかけての河原に水死体が打ち上げられて、発見されるということが多かったそうです。
前述のように、強い呪念や恨みの波動などは感じられない場所なので、霊的危険性の面では何ら問題のない場所ですが、陰の気が強まる夜間の時間帯にはちょっとした霊現象が起きやすいと思います。霊障を受ける危険がなく、なおかつ霊体験ができる可能性のあるスポットのひとつとして取り上げさせていただきました。