第24回白山島
(山形県)
日本海の江の島と呼ばれる観光名所の裏の顔。
赤い欄干の橋の両側から、無数の白い手が伸びてくる……
今回、霊能者ははるばる日本海沿いまで足を伸ばしました。その目的地は、山形県鶴岡市にある小さな無人島。この島では断崖から投身する自殺者が絶えず、その霊が出ると言われています。
- 所在地
- 山形県鶴岡市由良2
- 危険度ランク
- B ★★☆☆☆
その無人島は、山形県鶴岡市の由良海岸から目と鼻の先にあります。名称は「白山島」。面積はわずか0.03 km²しかない小さな島ですが標高が70mもあり、一見すると海の中に小さな山があるようです。地元では有名な観光スポットで、シーズンには釣り人や行楽客で賑わうのですが、その一方で島内の断崖から身を投げる自殺者が後を絶たず、山形県屈指の心霊スポットとしても知られています。
ここで起きる霊現象については様々な噂が囁かれているのですが、その代表的な話をいくつか挙げましょう。
- 日が暮れてから島に続く橋を渡ると、欄干の両側から無数の白い手が伸びてきて海中へ引き込もうとする。
- 島の頂上部に至る石段の途中で、ぼんやりと立ち尽くす女性や子供、中年男性と出くわすことがある。通り過ぎてから振り返るとすでにその姿はない。いずれも自殺者の霊と思われる。
- 海岸側から島全体を眺めていると、海中に飛び込む人影が見えることがある。もちろん、それは自殺霊。
上記のように海岸から島までは朱塗りの橋が渡されており、日本海の波が荒くなる冬以外は船を使わなくても容易に上陸することができます。また島内には白山神社の小さな社もあり、それなりの信仰も集めているようです。日本海の江の島と呼ばれるのは、その辺りの感じが似ているからだろうかと思われます。
私が現地を訪れたのは海水浴シーズンが終わった頃だったのですが、海岸、島内ともに閑散としており、かなり物寂しい印象を受けました。ただ霊的にどうかと言われると、正直なところそれほど強い波動は感じませんでした。島内には遊歩道が整備されており、その道をたどりつつ霊視を続けてみたところ、2体ほどの霊をキャッチしたのですが、いずれも霊的な迫力に欠けていました。
1人は中年女性、もう1人は若い男性の姿をしており、探ってみたところいずれも自殺者の霊だったのですが、ほとんど抜け殻状態でわずかな残留思念としてそこに留まっているという感じでした。生きている人間に憑依するほどのパワーはありません。目撃場所がちょうど石段の辺りでしたので、たまたま霊感の強い人がこうした地縛霊の類を見てしまい、そのうちに話に尾ひれが付いていったのでしょう。
橋から伸びる白い手の噂についても該当する波動は感知できなかったので、単なる都市伝説であると思われます。かつて自殺者が多かったという話は事実のようなのですが、そのわりに不成仏霊の数は少なく、自殺の名所とは思われないほど自然の気が澄んでいました。島の白山神社が今でもご神域としてそれなりに機能しているようなので、そのパワーの影響で悪霊や低級霊などが居着きにくくなっているのかもしれません。