第23回和歌山森林公園
(和歌山県)
真夜中に肝試しに来た若者たちが
不可解な現象に遭遇し、時には事故にも遭う。
それは自殺者の怨念が原因か?それとも……
今回、霊能者が調査に向かったのは、和歌山市内にある森林公園です。ここは、地元の人々の間でも心霊スポットとしてかなり有名な場所です。その真相を探ってきました。
- 所在地
- 和歌山県和歌山市深山600-1
- 危険度ランク
- B ★★☆☆☆
今回訪れたのは和歌山市内、南海電鉄の加太駅および磯ノ浦駅から4kmほど離れた地点にある公園施設。正式名称は「和歌山森林公園(市民の森)」ですが、園内の芝生広場に恐竜のオブジェが点在しているところから、一般には恐竜公園と呼ばれているそうです。
この公園について以前、関西在住の同業者から不穏な話を聞かされたことがあります。若い男女6人で真夜中に肝試しに出掛けたところ、その全員に災厄が降りかかり、2人は交通事故で入院、1人は自宅が火災で半焼、残りの3人も失業や婚約破棄などの不幸に見舞われ、たまらずお祓いを依頼してきたとのことでした。彼らの話では、園内の奥にあるトイレ付近で複数の黒い影を目撃して、それに追われたのだとか。
市民の森と言いながら現地へのアクセスはあまり良いとは言えず、交通機関を利用した場合、駅からの距離は4km、バスを使っても2kmの距離を歩かねばなりません。平日の昼に車を使って行ったのですが、やはりアクセスが問題なのか来園者の姿はほとんどありませんでした。
ここで起きると言われる主な心霊現象は、次の通りです。
- 園内の公衆トイレで首吊り自殺があり、以来、その自殺者の霊が出る。
- 夜間、園内を歩いていると地面から伸びた白い手に足を掴まれる。
- 園内にあるオーストラリアゾーンと呼ばれるエリアで、謎の叫び声が聞こえる。
- 白く光る少女の影が、深夜に園内を歩き回る。
実際に園内を見て回りましたが、白い手の存在や少女の霊は最後まで確認できませんでした。加えて、本当に自殺があったのかどうかさえも怪しいところです。とにかく自然豊かという印象で、展望デッキから山の景色を見たり、遊歩道を歩いたりしてむしろ心地良く過ごすことができました。ただ若干気になるポイントもあり、条件次第では軽度の心霊現象も起きうると思われました。
公園と隣接して旧陸軍の墓地があるのですが、そこのエリアに建つ公衆トイレで数体の浮遊霊を見ました。兵士の霊、あるいは噂の自殺者の霊でもありませんでしたが、微弱な恨みの念を発していたので、一応気をつけた方が良いでしょう。私が聞いた話の若者達も、この場所の浮遊霊に祟られた可能性があります。昼間は問題ありませんが、深夜はできるだけ避けるべき場所です。
あとは点在する恐竜オブジェが、霊波動の依代(よりしろ)の役目を果たしてしまっていること。私が見た限りでも、いくつかのオブジェには地縛霊の残滓のようなモノがこびりついていました。園内で多くの人が感じるという重い空気、あるいは不気味な違和感というのは恐らくそれが原因でしょう。この2点を除けば、さほど問題のある場所とは言えません。和歌山では有名な心霊スポットとされているようですが正直、微妙です。ここで祟られたという6人の若者の話も、別の要因が絡んでいるように思われます。