第20回鎌北湖
(埼玉県)
山の霊気、廃墟、慰霊の祠、湖の水蒸気。
霊出現の条件が揃った、本当に見える場所!
今回、こちらで取り上げるのは、埼玉県の秩父山地にある鎌北湖です。このローカルな観光地の駐車場には、男の霊が出るという噂が以前から多数報告されており、その真相について調べてみました。
- 所在地
- 埼玉県入間郡毛呂山町大谷木
- 危険度ランク
- B+ ★★★☆☆
以前、埼玉在住の知人から秩父にある鎌北湖という小さな人工湖にまつわる心霊体験談を聞かされたことがあるのですが、今年の秋に再びその地の噂が耳に入り、興味を惹かれて現場へ赴きました。噂というのは、湖に隣接する駐車場で霊に遭遇した人が大勢いるというもので、私にそれを教えてくれた男性当人もはっきり見てしまったそうです。
「早朝、駐車場に車を停めて釣り道具を出していたら、視界の片隅に人影が入ってきたんです。それで何気なくそっちの方向を見たら、輪郭がぼんやりとして半分透き通った作業服姿の中年男が、身体ごとスーッと滑るような感じで湖の方へ遠ざかって、そのまま消えちゃったんですよ。ああ、これが噂の幽霊かと肝を冷やしました」
彼はとくに霊感が強いタイプではないのですが、そういう普通の人にも霊が見えるということは、かなり強力な心霊スポットではないかと予想しました。
車で現地に到着したのは、夕刻近く。湖の広さは想像よりも小さく、むしろ大きめの沼と言った方が良いようなこぢんまりとした全景でした。湖畔には食事のできる店やボート乗り場などもあり、紅葉の季節ということもあって観光客や釣り人の姿もちらほらと見え、のどかな雰囲気に溢れていました。
しかし、日が沈んで人気が途絶える時間となると、とたんに空気感が一変したのです。秩父山地の山の気と、人工湖が発する水の気が混ざり合った独特の霊気。それが周辺一帯を覆い始め、同時にその陰の波動に呼応するように複数の霊体の存在が一挙に浮かび上がってきました。
最初に感知したのは男性の浮遊霊で、目撃情報を裏付けるように土木建築の作業服姿で駐車場付近をさまよっていました。さっそくコンタクトを試みたところ、付近の集落で事故死(あるいは病死)した人物であることが判明。祟り霊のような悪意は感じなかったものの、いまだに成仏していないわけですからお世辞にも善霊とは言えません。その他、若い男女連れの霊、幼い男の子の霊なども確認することができました。
湖畔の奥手には、5年ほど前に火災を起こして廃業した旅館の廃墟があります。また駐車場近くには猟犬を慰霊する犬魂碑の拝殿もあり、このふたつのポイントが元々の強い霊気をさらに増幅させる役目を担っています。とくに旅館やホテルなどの廃墟というのは、浮遊霊の溜まり場になりやすいのです。そうした場所には不特定多数の人間の残留思念が堆積しているので、孤独な霊体はその波長に惹かれて自然に集まってきます。
ここは心霊スポットとしては本物です。とくに靄が立ち込める夜間から朝にかけての時間帯は、霊感のない人でも可視化した霊体を目撃できる可能性が高いでしょう。また今のところはタチの悪い動物霊や祟り霊の類はいないようなので、霊障に遭う危険性は比較的低いのではないかと思われます。