第17回高館山展望台
(山形県)
展望窓の外に現れた、首の折れ曲がった女!
そこは怨念霊が蠢く恐怖の塔だった!
第17回は、山形県鶴岡市にある高館山展望台です。ここからは庄内平野と日本海を一望できるのですが、見えるのは決して美しい景色ばかりではない、と実は地元の人々の間で囁かれているいわくつきの場所です。
- 所在地
- 山形県鶴岡市大山
- 危険度ランク
- A+ ★★★★★
高館山という低山の頂に建つ古ぼけた塔、それが山形県屈指の心霊スポットと言われている高館山展望台です。実は友人に同県の出身者がいるのですが、彼女も学生の頃、この展望台付近で恐ろしい目に遭っていると言います。真夜中のドライブ途中に肝試しをしようということになり、男女四人で訪れた際、展望スペースの窓際に立つ真っ白い人影を発見。慌てて逃げ出したところ、はるばる市街地の近くまで追いかけられたことがあったそうです。翌日、全員で知り合いのお寺へ行ってお祓いをお願いすると、霊感のある住職に「あそこは夜に行く場所ではない」と叱られてしまったと。
先月、たまたま山形へ出張する機会があったので、これを好機と同県内の有名心霊スポットをいくつか巡り歩き、以前から気になっていた高館山展望台にも行って参りました。山頂への道のりは一車線の狭い山道。くねくねとしたカーブが続いた先に問題の白い塔が見えた途端、肩と頭がとても重くなり、これは本物だと即座に思い知らされました。この時すでにいくつかの霊体の存在を感知していたのですが、そのいずれもがかなり強い恨みの念を発しており、中には頭が割れた鎧武者の霊も混じっていました。この山にはかつて戦国大名の居城があり、古戦場跡地でもあることから、恐らく当時の戦いで無念の死を遂げた武士の霊でしょう。
車を降り、いざ展望台への突入を敢行したのですが、最上階へ続く長い螺旋階段を上っている最中、ずっと複数の怨念霊にまとわりつかれたままでした。隙あらば憑依しようと迫ってくるのですが、その度に私が作った結界の力に弾き飛ばされ、憎しみに満ちた凄まじい形相を浮かべていました。
霊体の数は全部で数十体はいたでしょうか。大半が自殺霊と武者の霊で、その中でも一番強い念を放っていたのは、最上階の展望スペースで窓外を浮遊する女の霊でした。首が折れ曲がった白い服の女。その姿はここで幽霊を見たという多くの人々の証言とも合致します。展望台を含む付近一帯は、成仏できない霊体のるつぼと化しています。
そしてその大きな原因となっているのは、山頂に建つ二本のテレビ塔です。一般にタワー状の高い建物というのは、その場の風水エネルギー、言い換えれば霊的な磁場を乱すことが多く、その乱れに引き寄せられる形で多くの霊が集まる傾向があります。一時期、東京タワーに幽霊が出るという噂が広まりましたが、この現象もまた同じ道理によるものです。
とにかく、かなり危険度の高い心霊スポットです。霊を目撃しやすい条件が備わっているだけでなく、それらはいずれも有害な怨念霊なので、遊び半分の肝試しにはあまりにハードすぎます。また単に夜景見物に来る人もいるそうですが、その場合もできる限り深夜の時間帯は避けるべきでしょう。とくに霊的感受性の強い方は憑依、霊障を受ける恐れが大です。