第12回吹上トンネル
(東京都)
澱んだ自然の気が人の運を吸い取る!
霊よりもなお恐いマイナスのパワースポット
第12回は、東京都内の吹上トンネルです。明治時代に開通して、すでに廃隧道となっている初代の吹上トンネル。終戦直後に起きた惨劇の被害者たちの霊が、今もなおトンネル内をさまよっていると噂されています。
- 所在地
- 東京都青梅市黒沢~成木
- 危険度ランク
- B+ ★★★☆☆
東京の最恐心霊スポットのひとつとして名高い吹上トンネル。しかし、その名称で呼ばれるトンネルは、実際には3つあります。
新吹上トンネル…都道県道青梅秩父線にあるトンネル。1993年より運用開始。
旧吹上トンネル…青梅秩父線旧道にあるトンネル。1953年開通。現在は自動車の通行は不可。二輪車と徒歩のみ利用できる。
旧旧吹上トンネル…旧吹上トンネルの上方にある完全封鎖されたトンネル。1904年竣工、2009年に閉鎖。
このうち霊が出没すると噂されるのは、明治時代に作られた旧旧吹上トンネル(旧々吹上トンネル)です。この廃隧道に関する主な怪異現象を挙げると、
- 白い和服を着た女の霊が出る。
- トンネル内で振り返ると複数の霊が現れ、凄まじい形相で追いかけてくる。
- 幼い少女の泣き声が聞こえる。
- ここを訪れると、1ヶ月以内に不幸な出来事に見舞われる。
となります。
終戦直後、トンネルの手前にあった茶屋で、老夫婦と二人の孫娘が強盗に斧で惨殺される痛ましい事件が起きており、ここに出没するのはその事件の被害者たちの霊ではないか、という説もあります。また、80年代末に世間を震撼させた幼女連続誘拐殺人事件の犯人が、被害者の遺体をトンネル内に遺棄したという噂もありますが、こちらは事実ではないようです。そうした情報を踏まえた上で実際に現地へ赴いてみたのですが、トンネルの南側入り口は鉄板で完全に塞がれており、念のため北側に回ってみたものの手前に立ち入り禁止のゲートが設けられ、完全に隔絶された状態になっていました。これは老朽化による崩落の危険性があるための立ち入り禁止処置とのこと。肝試しに訪れる野次馬が後を絶たず、彼等が付近の廃屋などを荒らしていくこともあって、こうした厳しい措置が取られているのでしょう。
そういうわけで仕方なくトンネルの手前で霊視を試みたところ、すぐに数体の浮遊霊をキャッチしました。ただいずれの霊体もそれほど強い霊波を発してはおらず、可視化して人を驚かせたり、祟りをなしたりするほどのパワーはなさそうでした。また、惨殺事件の被害者の霊については全く確認することができませんでした。怨念の波動の痕跡もなかったので、恐らく成仏されているのではないでしょうか。ただし、付近一帯は風水の気に問題があり、霊的エネルギーの流れが滞留して澱んでいることが気に懸かりました。訪れた者に不幸な出来事が起きるというのは霊の祟りではなく、土地の相が悪いことが原因ではないかと思われます。場所が発するマイナスの気に同調して、運気が下がるという理屈です。よほど霊感の鋭い人でない限り、この場所で霊体験をすることはまずなさそうです。心霊スポットというよりは、ネガティブなパワースポットと言った方が良いかもしれません。