第1回千駄ヶ谷トンネル
(東京都)
都内で最も有名な定番の心霊スポット!
暗闇の中……逆さ吊りになった女の霊が、
フロントガラス越しに睨みつけてくる!
第1回は、東京都内で最も有名な心霊トンネルとされる千駄ヶ谷トンネル。深夜を待ち、現地へ赴いて霊視したところ、すぐに数体の霊体と遭遇!一般に語り継がれている因縁とはまた別の原因により、この場所が心霊スポットとなった経緯が明らかになる……。
- 所在地
- 東京都渋谷区千駄ヶ谷2丁目
- 危険度ランク
- B ★★★☆☆
今回、私がリアル霊視をしたのは、あの有名な千駄ヶ谷トンネルです。JR山手線の原宿駅方面から神宮球場方面へ抜ける道の半ば過ぎにある、全長61メートルの短いトンネルです。開通したのは昭和39年3月。そう、最初の東京オリンピックの年です。この場所には江戸の天保時代に建てられた仙寿院という古いお寺の墓地があり、当初はそれを移転させる計画でしたが何故かそのまま残す形となり、トンネルの上に墓所がある珍しい構造になっています。
このトンネルでは開通当時から現在に至るまで、幽霊の目撃談が絶えません。曰く、白いワンピースを着た女の霊がトンネル内をさまよっている。あるいは、逆さ吊りに浮かんだ血みどろの女がフロントガラス越しに運転手を睨みつけ、ボンネットに落ちたかと思うとそのまま車を追いかけてくる…等々。50年近くの間に都内最恐の心霊トンネルとして多くの人々に認知され、テレビや雑誌の心霊特集でも未だに頻繁に取材されている、いわくつきの場所です。
私は霊的現象が生じやすい満月の晩を選び、この場所へ赴きました。丑三つ時の午前2時を待って原宿駅前からタクシーに乗り込むと、瞬く間に現地へ到着。目前に迫ったトンネルの概容は、何の変哲もないごく普通のものだったと思います。しかし私の霊眼に映ったそれは、現世の隙間にポッカリと穴を開けた異界の入り口でした。
次元に小さな裂け目が生じている!──私はすぐにそう直感しました。
続いて車体がトンネルに吸い込まれると、内部を少なくとも3体以上の霊体が浮遊しているのを感知!1体は女性霊で、あとはすべて男性霊でした。女性の霊が白いワンピースを着て、その顔が血みどろになっているのも確認。まさに目撃談通りです。ただ、それらは浮遊霊や地縛霊ではなく、もっと違う種類の霊体…あえて言えば、多くの人間の想念が作り出した人工霊でした。そう、それがここに出没する霊の正体だったのです!
結論から言いますとこのトンネルの心霊現象は、土地のエネルギーの落差を原因として生じているもの。山の手と呼ばれる23区の高台側は、富士山から来る龍脈の気を受けた風水的なエネルギーが強い地帯なのですが、時々その気エネルギーが急激に落ち込むエアポケット的な場所も見られます。千駄ヶ谷トンネル周辺は、まさにそうした場所でした。土地エネルギーの落差によって霊的磁場にも乱れが生じ、それが感覚器官を狂わせ、幻覚や幻視、幻聴などが起こりやすくなるのです。ですから、このトンネルを通ったからと言って霊に祟られることはありませんが、感覚が鋭敏な人はそれが一時的に狂う恐れがありますので注意した方がよろしいでしょう。
ちなみに霊出没の原因としてよく言われる、トンネルの上の墓地は無関係です。ここの墓所の仏様は皆様とても丁寧に供養されており、当夜も穏やかにひっそりと鎮まっていました。